2013/01/12

第二十三回「現代史を知っても池上彰がわからない場合」



中年男性評論家として口に糊する(嘘)僕としては、正月は駅伝よりもベルーナよりも、やはりテレ東の池上彰大再放送。
現代史を知ればニュースがわかりますからね。
「現代史を知ればニュースがわかる」というのはどういうことか。
世界史Aとかの授業をアクティブな知識にする根気が俺たちに欠けているとか、戦国時代がどうというのは良くて娯楽だし、所詮暇な学者や物好きの教養や準備運動にすぎないから適当に切り上げるべき、みたいに感じられる。
教員免許持ってても先生が新聞読めない可能性があるじゃんそんなんうなぎの解剖ばっかりやってるけど医学部の教授!みたいな。
あげく「今の若者はだめだ。豊臣秀吉がいない」などと、おじさんにそれっぽくどやされてワケもわからず号泣してしまうのだ。ぐぬぬ…
そんな世界から、きっと池上ちゃんが俺たちを救い出してくれる…戦国武将ネタのビジネス指南本など、池上が本屋から消してくれるのだ。どうぞよろしくお願いします。

で、池上ちゃんがわかりやすくニュースを説明しなければいけない世界では、本来一人一人が授業前に予習しておかなければいけないことを池上ちゃんが説明しなければいけないから、いつまでたっても本題?に入れないし、池上ちゃん本人の意見?とか考えは聞こえないよね。そういうことを言いたいかどうかは別だけど。俺たちが仮に「もっと知りたいよ、池上ちゃんのこと…」と思っても、そういう暇ないじゃん池上には。
池上の話しようとしたのに、だから私には実際、池上の話あんまりできないよ…。



(2012.1.12 配信)