虚実の皮膜の蕩けたゆるい頭では、映画「ALWAYS 3丁目の夕日」を見ている時に
泣きながら身を寄せあう茶川とヒロミを見て「
何も「映画は虚構である」とかいう意味のないことだとか、
少し逸脱をお許し願って、空想の行き着く先を探してみる。
そうすると、あの映画で誓われた愛や、
我々の誰もが通り過ぎてゆくようないくつかの恋の一つにすぎぬと
逆に「誰もが通り過ぎてゆく恋」のうちで(?)、
舞台は1960年代のイギリス。ジェニーはパリに憧れる16才。
しかし、ある日突然で出会った年上の男性と恋に堕ちてしまい、
教師にも見つかって弾劾されるが、少女には「大人の男」
彼がどんな人間であるのかは次々と明らかになるが・・・・
・・・・と、説明してみれば、
邦題もわざとらしいと言えばわざとらしいので、
少女の価値判断の痛ましさというか、
(相手の男は馬鹿なので、
原題は"An Education"と言う。辞書で引くと「教育」とある。
といっても、いわゆる所定の学校教育だけの話ではありませんね。
映画の終盤、ジェニーと女教師との語らいは、傷ついた「
女教師も、かつてジェニーのような少女だったのかも。
"An Education"が、
(2011.6.11 配信)