何年か前のこと、あなたは覚えているだろうか。高円寺に、 ガレッジダンガードの店舗が現れた日の事を。
我々のうち、誰もが叫び、そして泣いた。
おお、高円寺は死んだ!魂は今、鳥のように飛去ったと!
高円寺はある意味最も高円寺らしく、 一方で全く高円寺らしからぬものに侵略を受けて敗北した。 これをサブカルという。
はぁ?サブカル?言いとうないわそんなもん。
集団から外れて攻撃される事を恐れながら、 それでも個性を発揮したい。自分の特別さを愛撫したい。
けど手間かけたくない。適当に会話をこなしたい。
そういう甘ったれどもの店。それがガレッジセーラー服である。 それが高円寺にできた。
今まで高円寺において、 個性的かどうかという事が問題になった事があるのだろうか?
自分の好みに誰かの許可が必要な町だったろうか???
良識ある高円寺人の痛みと屈辱がわかるかうわあああああ!!!! !!!!!!!!!!
地方にボコボコとタケノコのように生えまくる大型ショッピングセ ンター、やたら駅前にできるシアトル系カフェ。そしてビレバン。
どれもこれも、食べやすいように粉々にされた、 離乳食のようなものである。情報を噛み砕く力を劣らせる。 出会い系サイトも即に情交である。浅ましい。何もない。 1000000個のパーツから自分だけのアバターをお選びいただ けるその種類はなんと!!!とか、 大型ショッピングセンターにはそれなりの品がそれなりにあり、 ヴァッシュザスタンピードには、 大学の友達に話しても恥ずかしくない趣味として許可された、 おしゃれでちょっと知的で曰く「個性的な」 品々が去勢された獣の標本のごとく陳列されている。
エロ本?とか。一見トンチキな雑貨とか。
かつて、パンクというれっきとした、 社会への意思表示活動があった。
しかしそれは、 いつしか反抗的気分だけ味わうものとして形骸化していった。 残ったのは幼児並みの欲求と、パンク・ファッションだけである。
見せかけのポリティクスで女をコマす似非闘士、 そしてビレッジバンガード。
全部同じ事である。仏造って魂入れず。てめえ! 安全ピンつけてりゃそれがパンクか!!!
そもそもガンバレアスリートさえなければ、 私の貯金がもう少しはかどるのだ(ダレモガビンボーダ)!!!
誰がカレッジモルモットなどに屈するものか!!! たまたま用事があるから行くのだ!!!!
買い物はするが、お前など好きでも何でもないのだ!!!!!
本当の愛は、許可にすら汚されないのだよ。ふっふっふっふ。
破れたり!!!!ヴ ィ レ ッ ジ ヴ ァ ン ガ ー ド!!!
(2011.7.11 配信)